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妊娠に伴う骨格系の変化

妊娠に伴う骨格系の変化脊柱の構成
脊柱は身体の中軸をなす骨格で、上下に連結された椎骨の集まりで構成されています。
ヒトの脊柱は頚椎7個、胸椎12個、腰椎5個、仙椎5個、尾椎3〜5個の計32〜34個の椎骨の集まりです。
それぞれ、頚椎、胸椎、腰椎の順に次第に太さを増すが、仙骨から急に細くなっています。
椎体の間には椎間円板があって、各椎骨の間を連結しています。
脊柱を前または後方からみると、ほぼ直線を描き、外側からみると、頚部と腰部は前方へ凸彎し、胸部と仙尾部とで後方へ凸彎し、S字状を呈しています。

妊娠に伴う骨格系の変化妊娠に伴う脊柱の変化
妊娠経過が進むにつれて子宮は前腹壁に向かって傾くため、全身の重心は上前方に移動します。そのため非妊時と同じ姿勢をとることができず、直立および歩行時の姿勢が変化します。
直立時には前方に移動した重心に対応し、前方に倒れないに、腰椎はまっすぐに近くなり、頭部を上体を後ろに曲げ、さらに上部胸椎の生理的後彎は増強して頚椎はまっすぐに近くなり、頭を軽くもたげて前方に移動し、両肩を後方に引く姿勢となり、骨盤傾斜角は減少します。
このような姿勢の変化は、生理的な妊娠性の変化で、骨盤や脊柱の諸関節および筋肉の弛緩によって容易になります。
妊婦は起立時には無意識のうちに多大な労力を費やしており、ある筋群や関節に異常な負担がかかることになり、そのために種々の愁訴の原因となります。とくに脊柱を後方に傾けるために、後方の腰筋や下肢筋を緊張させるので疲労痛を招きやすく、骨盤や脊柱諸関節の弛緩、可動性の増加ともにあいまて、腰痛を訴えることが多くなります。

妊娠に伴う骨格系の変化骨盤の構成
骨盤は、仙骨と尾骨および左右1対の寛骨からなり、寛骨は、恥骨、坐骨、腸骨からなります。
仙骨は5個の仙椎が融合したもので、尾骨は4〜5個、時に3〜5個の萎縮した尾椎からなります。
寛骨の外面中央で、恥骨、坐骨、腸骨が合するところに寛骨臼があり、大腿骨頭と関節をつくります。
腸骨は寛骨の上方の大部分をしめており、下方を占める腸骨体と上方を占める腸骨翼との2つに分かれます。
坐骨は、寛骨の後下方を占めており、坐骨体と上・下の坐骨枝からなり、閉鎖孔を後方から囲む。
恥骨は、寛骨の前下部をしめえおり、恥骨体と上・下枝に分かれる。
恥骨、坐骨、腸骨の間は、幼小児期までは軟骨で、思春期以降は骨結合となります。

妊娠に伴う骨格系の変化妊娠に伴う骨盤の変化
妊娠によって骨盤骨はわずかすが成長し、かつ関節および結合は弛緩します。とくに、恥骨結合および仙腸関節では滑液膜および靭帯の血管が新生し、漿液性浸潤や軟化をきたして組織は増大し、関節の運動性および伸展性は増大します。とくに恥骨結合が著明で、その変化は妊娠10〜12週にはみられます。
したがって、妊娠初期に比べて末期には骨盤は大きくなり、各計測値は0.5〜1p、またはそれ以上に増大することもあります。
しかし、このような関節の変化によって、妊婦さんは歩行時に疲労を感じやすくなったり、腰痛を感じるようになります。
また、仙腸関節が弛緩することにより、坐骨神経支配領域に痛み主とした症状が持続することがあります。

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