産後うつとは
出産直後～数ヵ月以内に発症します。
産後2週間から3ヵ月ごろがピークとなる。
産後うつの発症頻度
産婦の10～15％が産後1年間のある時期に体験。
産後うつの要因および原因
①産褥期の副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモンの低下に代表される急激な内分泌環境の変動といった内分泌学的要因
②母親になるという新たな役割の変化による社会心理学的要因
③仕事熱心、凝り性、徹底性、几帳面などの病前性格
④遺伝学的要因
上記の要因が交絡的に関与して発症すると考えられていますが明らかではありません。
若年褥婦、うつ病の既往のある褥婦、マタニティ・ブルーズを発症した褥婦は産後うつ病の危険因子となりえます
産後うつの症状
①気分の落ち込み
②興味喪失
③罪悪感
④疲労感
⑤家事や育児に集中できない。
⑥悲観間
⑦子どもに無関心
⑧子どもが心配でたまらない。
⑨自殺を考えることがある。
産後うつの経過
発症時期が出産後週数間もしくは数ヵ月いないであることが必要条件（精神科的診断）
産後うつへの対策
基本的に休養を十分にとる環境設定を行い、無理しないこと。
症状や重い場合は、精神医学的治療を行うこともあります。
産後うつへの診断
症状および経過から本症が疑われる歳は、「エジンバラ産後うつ病調査票」（ＥＰＤＳ）を用いてスクリーニング検査を行い、9点以上を産後うつ病の疑いありと診断されます。
エジンバラ産後うつ病調査票・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ご出産おめでとうございます。ご出産から今までの間どのようにお感じになられたかをお知らせください。今日だけではく、過去7日間にあなたが感じられたことにもっとも近い答えにアンダーラインを引いてください。必ず10項目にお答えください。
【質問】
笑うことができるし、物事のおもしろい面もわかった
（0）いつもと同様にできた
（1）あまりできなかった
（2）明らかにできなかった
（3）全くできなかった
物事を楽しみに待った
（0）いつもと同様にできた
（1）あまりできなかった
（2）明らかにできなかった
（3）全くできなかった
物事がうまくいかない時、自分を不必要に責めた
（3）はい、たいていそうだった
（2）はい、ときどきそうだった
（1）いいえ、あまりたびたびではない
（0）いいえ、そうではなかった
はっきりした理由もないのに不安になったり、心配した
（0）いいえ、そうではなかった
（1）ほとんどそうではなかった
（2）はい、ときどきあった
（3）はい、しょちゅうあった
はっきりした理由もないのに恐怖に襲われた
（3）はい、しょちゅうあった
（2）はい、ときどきあった
（1）いいえ、めったになかった
（0）いいえ、全くなかった
することがたくさんあって大変だった
（3）はい、たいてい対処できなかった
（2）はい、いつものようにうまく対処できなかった
（1）いいえ、たいていうまく対処できた
（0）いいえ、普段どおり対処できた
不幸せなので、眠りにくかった
（3）はい、ほどんどそうだった
（2）はい、ときどきそうだった
（1）いいえ、あまりたびたびではなかった
（0）いいえ、全くなかった
悲しくなったり惨めになった
（3）はい、たいていそうだった
（2）はい、かなりしばしばそうだった
（1）いいえ、あまりたびたびではなかった
（0）いいえ、全くそうではなかった
不幸せで泣けてきた
（3）はい、たいていそうだった
（2）はい、かなりしばしばそうだった
（1）ほんのときどきあった
（0）いいえ、全くそうではなかった
自分自身を傷付けるのではないかという考えが浮かんできた
（3）はい、たいていそうだった
（2）はい、ときどきそうだった
（1）いいえ、あまりたびたびではなかった
（0）いいえ、そうではなかった
