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赤ちゃんの吸綴のメカニズムと発達

赤ちゃんがおっぱいを吸うことを”吸綴(きゅせつ)といいます。
漢字それぞれは、”吸”は吸う、”綴”はすするという意味をあらわします。
赤ちゃんがおっぱいを吸うメカニズムは、ストローで飲み物を飲む、すなわち”吸う”とは異なります。
このことは以前からわかってはいたのですが、口の中のことではっきりしたことはわかっていませんでした。
それが超音波画像の発達により、赤ちゃんがおっぱいを飲むとき主に舌を使って飲んでいることがわかりました。

具体的に吸綴のメカニズムを説明すると、
@舌の先を歯ぐきの前にのばして舌側縁で乳首を包むようにして上口蓋に押し上げ密着します。
A舌が蠕動運動をおこします。
舌の前部が盛り上がって乳首を圧迫し、この盛り上がった山が順次波のように後方に移動して乳頭を圧迫していきます。
Bこれに連動して舌の盛り上がった山の後方は下降し、これと上顎の軟口蓋間に閉ざされた密閉空間で陰圧がつくられ吸引されます。
Cこの舌の蠕動運動、吸引、圧出が別々におこなわれるのではなく、一連の動作ワンセットとして繰り返されています。
D一回の哺乳運動では、吸綴が数秒続き、やがて休みがあらわれ、その後、再び再開して、これが交互に繰り返されます。

この吸綴のメカニズムは母乳を飲むときでも哺乳びんで飲むときでも基本的には差がないことがわかって来ました。

吸綴運動は、赤ちゃんの月齢がすすみ発達するにつれて変化していきます。
未熟児では、吸綴運動で”吸う”と”休む”のリズムが交互するという通常のリズムが未熟で、筋肉が疲労して動けなくなるまで吸綴が反射的に規則的に継続し、長い時間でも吸うことがあります。
未熟児から成熟児へ発達するにつれて、”吸う”と”休む”のリズムが形成され、次第に規則的になり、哺乳時間も一定になってきます。
生後1ヶ月頃になると、比較的長い”吸う”と短い”休む”のリズムが成立し、吸引力も大きくなり、、哺乳力も強くなって「ウックン、ウックン」とよく飲むようになります。
2〜3ヶ月頃になると哺乳は反射的でなくなり、自律哺乳が可能となります。
哺乳時にお母さんの顔を見たり、まわりをながめたりして飲みが低下し、「だらだら飲み」「遊び飲み」が見られるようになりますが、これは情緒面の発達の行動でもあり、大切な一段階で長い期間続くことはありません。
発達するにつれて周囲からの刺激があってもそれに反応し続けられる「ながら飲み」ができるようになってきます。
生後4〜5ヶ月になると、吸引圧と圧出圧の大きい効率の良い哺乳ができるようになってきます。

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