妊娠4〜5週になると、経膣プローブ法で子宮の中に胎嚢と呼ばれる小さな袋が確認でき、その中に羊膜に包まれた胎芽を認めることができます。
胎芽は小さな魚のような形をしています。
この時期は器官形成期と呼ばれ、身体の主な器官ができはじめる大切な時期です。
たとえば、中枢神経や心臓、上肢、下肢、目、耳などはこの月の前半にはあらわれはじめます。
妊娠4週頃から上下肢もできはじめ、目や耳も形成されはじめます。
さらに、胃、肝臓、腎臓、腸などの内臓も分化しはじめます。
妊娠4週半ば頃には心臓が動き始め、早い人では妊娠5週くらいから経膣超音波で心拍が確認できますが、初診の時に心拍が確認できなかった人でも妊娠6〜7週頃には超音波画像診断で心拍が確認できるようになります。
神経系は脳脊髄のもととなるチューブ状の神経管が妊娠6週頃に完成します。
この神経管は発達するにしたがって一端がふくらみ脳を形成されていきます。
この月の半ば頃、肩が形成されます。
ちょうど同じ頃手もつくられ、妊娠6週頃にはへら状の手に将来指になる突起がはっきり見られるようになります。
その後、足の区別がつくようになりゆっくりとした運動もできるようになります。
絨毛組織は発達し、胎盤やへその緒が形成され始めます。
妊娠7週頃には身長1.5から2.0cm、体重が3〜5gくらいの大きさになり、頭と胴の区別がつくようになり人間らしい姿になっていきます。