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森永乳業・育児相談窓口「エンゼル110番」〜ここが困った!子連れ外出事情

■外出には7割が車を利用、ママにとって「公共交通機関は使いにくい」

 森永乳業は、育児相談窓口「エンゼル110番」への相談内容から、毎回育児に関する傾向についてまとめた「エンゼル110番レポート」を発行している。今回は、「エンゼル110番」に電話で相談を寄せた、子育て中のママ100人(20代:23人、30代:69人、40代:8人)の聞き取り調査をまとめ、子ども連れでの外出事情についてまとめた。

子ども連れで外出する時の主な移動手段を聞いたところ、最も多いのは「自家用車」で、100人中73人が利用。続いて、「電車」「バス」となっており、10年前の調査結果に比べて大きな違いは見られなかった。公共交通機関を利用しない理由としては「荷物、ベビーカー、子どもを抱えて、バスや電車には乗れない」「ぐずったりして周囲に迷惑をかけそうだから車でしか外出しない」といった声が上がっており、10年前も今も、ママたちにとって、公共交通機関が利用しにくいものであることが明らかになった。

■道路、買い物、交通機関、それぞれの問題点

 今回の調査では、子ども連れで外出したときに不便に感じることを、「道路」「買い物場所」「交通機関」の3つの場面に分けてたずねている。道路については、「歩道が狭い」「段差がある」「ガタガタの路面」の3項目を挙げた人が多く、「階段などがあると、時間がかかっても遠回りする」という声もあった。

 また、最近自転車との接触事故が多いことから「走行中の自転車に危険を感じたことがあるか」をたずねたところ、半数を超える54人が「ある」と回答。道路においては不便さだけでなく、危険を感じている場合も多いようだ。

 買い物場所で最も多かったのが、「授乳場所がない」で、「おむつ替えの場所がない」「通路が狭い」「エレベーターがない」が続いている。最近のスーパーなどでは、授乳室やおむつ替えの場所が設置されているところも少なくないものの、「不衛生で、使うのがためらわれる」「奥まった場所にあってわかりづらい」などの声があがっている。

 交通機関については、「駅にエレベーターがない」が最も多く、電車やバスは「ベビーカーで乗り降りしにくい」「駅の階段にスロープがない」「駅に授乳する場所がない」「エレベーターはあるが、ベビーカーを乗せると一杯になるので肩身が狭い」など、設備は10年前に比べ少しずつ整ってきているとはいえ、まだまだ改善の余地がありそうだ。

 また、これら3つの場面で、「便利だった」「よかった」と感じたことがあるかどうかについてもたずねたところ、最近増えている大型のショッピングセンターや大型スーパーを評価する声が多く、「授乳室が充実していて清潔。電子レンジまであった」「おむつ替えの場所に流し台があった」「ベビールームがあって、育児相談もしてくれる」「おむつ専用のごみ箱がトイレにあった」という声があがっている。地域や施設などによって、利用できるサービスのレベルに大きな格差が生まれているようだ。

■子ども連れででかけやすい街の条件とは

 最後に、「子ども連れででかけやすい街であるための改善点」をたずねたところ、「道路や歩道の整備」に関することを挙げたママが27人と最も多く、「段差をなくしてベビーカーを使いやすくしてほしい」「歩道を広くしてほしい」「歩道と車道を分けてほしい」といった声が多数寄せられた。また、「子ども連れで入れるトイレ、授乳室の設置」「トイレや休憩室を清潔にしてほしい」という要望があがっている。

 今回特徴的だったのは、「駅やスーパーに、パパがおむつ替えのできるトイレを設置してほしい」という声が複数寄せられたこと。育児に積極的に参加する男性が徐々に増えているものの、社会のほうではそれを積極的に応援する段階にまで至っていないようだ。

 さらに、道路の段差や施設の不足など以上に大きいのが、子ども連れのママたちをとりまく社会の目だ。「ベビーカーで出かけると、歩道でも店でも『邪魔』という顔をされる」「子連れでレストランに入っていやな思いをした」といった声からは、常に周りの目を意識し、子どもとの外出を心から楽しむことができないママたちの様子がうかがえる。

 同調査では、こうしたママたちの声は、高齢者や障害者の方たちから街を見たときにも、重なる部分が多いのではないかと指摘しており、「誰もがどこでも動きやすい街づくり」そして「子育てを社会全体が受け入れる意識づくり」が求められているとしている。


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