【原因】
麻疹（はしか）は麻疹ウイルスに感染して起こります。
麻疹ウイルスはせきやくしゃみでウイルスが飛散し感染します。
潜伏期は１０〜１２日で最も感染しやすい期間は発熱する３日前から発疹が出た後の５日後までで、感染力もかなり強く、保育園、幼稚園や地域などで流行すると、予防接種をしていないとかかる可能性が高いと考えられます。
【症状】
まず、熱といっしょにせき、鼻水、くしゃみなど、かぜのような症状や目やにがでます。
熱は３８〜３９度前後まで上がります。
この熱は３〜４日経つといったん３7度台に下がります。
しかし、すぐに熱が上がりはじめ、それと同時に赤い発疹が耳の後ろから出はじめ、首、顔、腕、足、からだ全体に広がっていきます。
発疹は、痛みやかゆみはなく、隣り合った発疹がくっついてさまざまな形になっていきます。
二度目の高熱は最初の熱よりさらに高く、４０度台になることもあります。
発疹と高熱は４〜５日続き、せきや鼻水、目やにはひどくなります。
その後はだんだんよくなり、週間から１０日くらいで回復します。
最初の高熱が出てから２〜３日目ころから、口の中のほおの裏側の粘膜に「コップリック斑」という白いブツブツがあらわれ、発疹が出る頃には消えてしまします。
麻疹の最初の症状がかぜに似ているため診断がつきにくいのですが、このコップリック斑が確認できれば、発疹が出る前に麻疹の診断がつきます。
なお、麻疹（はしか）に引き続いて中耳炎や肺炎、脳炎を合併することがあります。
【ママへ】
麻疹の免疫はママから赤ちゃんへ受け継がれるので生まれてしばらくは感染しません。
ママの免疫が切れるといわれる生後６ヶ月以降にかかる可能性が出てきます。
しかし、ママに免疫がなければ早い時期にかかることもあります。
麻疹は症状が重く、合併症が怖い病気ですので1歳を過ぎたらかかりつけの小児科に相談後し、予防接種を早めに受けるようにしましょう。
麻疹には特効薬はありませんので熱が高いときは解熱剤を使ったり、水分補給をおこなったりする対症療法がおこなわれます。
ママは環境を整えたり、水分補給をこまめにおこなったり、消化のよいものを用意したりして体力の消耗を最小限にするよう心がけましょう。
高熱などで体力が消耗していますので、熱が下がったからといって、外出などは医師の許可があってからにし、無理をしないようにしましょう。
麻疹は合併症を起こしやすいので、高熱が続くとき、せきがひどいときなどは再度受診してください。
